1.夏に向けた健康管理について
1)紫外線の問題点とその対策
曇っていても紫外線が強くなっています。日焼けが健康のシンボルとされた時期もありましたが、紫外線は皮膚のがんを引き起こすとして、日に焼けないように勧めています。
[対策]
外出する時には帽子をかぶり、プールや屋外スポーツでの休憩は日陰でとりましょう。
車内への日差しを避けるような覆いをつけることも役立ちます。
2)熱中症の問題点とその対策
暑い日に自動車の中に放置されたり、炎天下で長時間外出したり運動することによってめまい、頭痛、腹痛、嘔吐、だるさを訴え、さらに意識を失って死に至る事もあります。
[対策]
帽子をかぶり、涼しい服を着せましょう。睡眠不足や体調不良の時、炎天下での運動を避けましょう。冷房をつけた状態でもお子さんを車の中に残してはいけません。ベビー・カーは地面からの照り返しが強いので、大人が感じるよりも体温が上がりやすいので気をつけましょう。汗で失われた水分と塩分の補給には脱水を治療するためのイオン飲料(補水液)が利用できます。回復しなければ医療機関を受診し、緊急時には救急車で向かいましょう。
3)初夏に多い食中毒の問題点とその対応
食中毒と急性胃腸炎は症状だけでは区別できません。同じ食品を食べた複数の人が同じような症状を訴えた時には食中毒を念頭に置きます。自分の判断で薬を使わずに、医療機関を受診しましょう。食中毒は食中毒を起こす細菌、ウイルス、有毒な物質がついた食品を摂取することにより、下痢(水様便、粘血便)、腹痛、嘔気、嘔吐、発熱などの症状が出ます。気温が高く細菌が育ちやすい6月から9月に多く見られます。
代表的な病原体による侵入経路と発症までの時間を示します。
※病原性大腸菌(腸管出血性大腸菌)
[対策] 食材は新鮮な物を使い、調理する者は自分の健康管理及び手指と調理器具の清潔を保つ事に気を付けましょう。
2.暑い時期に旅行する時の注意
この時期に家族で旅行することがあるかもしれません。暑い季節に旅行することはお子さんにも大きな負担を与えることになります。お出かけの時は、マイナ保険証、お薬手帳、母子手帳(受診時に役立つ情報があるため)もお持ち下さい。
1)生活パターン:
食事や睡眠のスケジュールが変わると体調不良になる事があります。外食ばかりですと栄養が偏り、食べ過ぎや、食中毒の心配も出てきます。睡眠も不規則になり、十分な休息がとれないこともあります。
[対策]
お子さんの日常のスケジュールに合わせて、心身への負担を減らしましょう。
2)列車・新幹線:
短時間の乗車でも冷房が強くて体が冷えてしまうことがあります。
[対策]
室温に合わせて衣類を着せたり脱がせたりしましょう。
3)自動車
狭い車内に閉じ込められて不機嫌になりがちです。冷房があっても太陽光による輻射熱で熱中症になることもあります。
[対策]
途中でトイレのためにも休憩時間を設けて、全員が水分補給、心身の休息を取りましょう。
4)飛行機:
赤ちゃんや小さなお子さん連れでのフライトに不安を感じることがあるかと思います。予定を立てる前に航空会社に問い合わせると、役に立つ情報が得られることがあります。JALは生後8日から2歳までのお子さんなら、大人1名について2名まで同行でき、1名のみ膝の上に座せると無償とのことです。
チャイルド・シートは身長が103㎝以下の生後8日から3歳未満で利用できます。ベビー・カーはチェックイン・カウンターで用意されています。航空会社によってサービスが異なりますが、出発当日は早めに空港に到着すると、優先的に搭乗が案内されます。自宅から空港までの自動車や列車、空港での待ち時間に必要なもの、お気に入りのおもちゃ、衣類、ミルクや離乳食の予備も準備しましょう。
これらの対応を含めて、私は小児科医としては首がすわって自動車での外出に慣れ、その年齢で可能な予防接種を受けた6か月以降をお勧めします。