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学校法人聖公会盛岡こひつじ学園    赤坂 徹

寒い日が続きます。新型コロナウイルス感染症が我国で診断されてから1年以上経過しましたが、収束の兆しが見られず、岩手県での患者数が500名を越えました。これまで多くの病気がワクチンにより克服されたことを思うと、有効で安全なワクチンが一日も早く導入されるよう願っています。

1.子どもの成長について

子どもは親子関係の中でエリクソンが述べているようにそれぞれの年齢に与えられた発達課題(life task)を乗り越えながら成長していきます。生まれたての赤ちゃんが抱き上げられ、授乳し、目を合わせることで愛情が生まれ、1歳までに基本的信頼感ができます。睡眠と覚醒のリズム、食事と排泄のリズムは共に心身の発達や成長に重要です。2歳を過ぎると母子共生関係から、子どもの反抗(自我の芽生え)、反発が見られるようになります。子どもに自己選択、自己決定をさせ、達成感を与えることで良好な親子関係が育って24歳の発達課題となります。子どもは模倣学習ができることで集団生活の中で育っていきます。友達との遊びの中でルールを理解したり、他人の気持がわかるようになります。このような段階を踏んで成長していきます。テレビやビデオ、早期教育で代用できるものではありません。慌てず見守っていきましょう。

詳細は「子どもとメデイア」―これだけは知っておきたいケータイ・ネット依存―、一般社団法人 日本小児科医会、平成2341日発行をご覧下さい。

2.新学期への準備について

卒園、入園(入学)、進級の時期で、新学期を迎えるお子さんもご家族も楽しみに待たれておられると思います。就学時健康診断などの結果をもとに望ましい就学について相談があります。特に知的障害や自閉症・情緒障害がない場合でも、親子共に新しい環境に不安を感じる事もあるでしょう。通常の適応能力があれば新しい環境に慣れていくことは間違いありません。幼稚園と小学校の違いは何でしょうか。それまで比較的自由に遊んでいたお子さんは授業の時間、教室も決まっていて、皆と一緒に勉強することになります。新しい環境に慣れるために次のようなことを提案したいと思います。

1)規則正しい生活
起床時刻を洗面、朝食、排泄、登校時間に合わせて設定し、睡眠時間を十分にとれるように就寝時刻を決めましょう。きちんと食事をとることで排泄(排尿、排便)のリズムもできます。食物アレルギーがあれば、給食での対応や制限の有無が記入された指導表を提出すします。好き嫌いがなくなるような準備できると良いですね。

2)家庭での役割
お子さんにあった簡単な家事を担当させ、よくできたとほめましょう。家族の中で自分が役に立っていることが判れば自信につながります。

3)満足することを知る
欲しいものがすぐに手に入ると我慢(がまん)ができなくなります。お子さんにふさわしい物であれば、お誕生日のように期限を約束して購入するようにします。お子さんを取り巻く両親や祖父母と共通した対応が望まれます。

4)入学までに予防接種を受けたかどうかを母子手帳で確認して、受けておきましょう。

5)虫歯の治療は完了していますか。軽いうちに歯科医で治して、歯磨きも良い習慣です。近視・遠視などの視力障害があれば眼科医を受診しておきましょう。



 


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